「高校生だけどクレジットカードって作れるのかな?」という疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。オンラインショッピングが当たり前になった今、現金だけでは不便に感じることもあるはずです。特に海外留学を控えている場合、現地で現金を持ち歩くのは不安ですよね。実は高校生でも条件次第でクレジットカードや類似のカードを持つことができます。
この記事では、高校生がクレジットカードを作る方法や必要な条件、さらにデビットカードやプリペイドカードといった代わりの選択肢まで詳しく紹介していきます。留学予定がある方も、日常生活でキャッシュレス決済を使いたい方も、きっと役立つ情報が見つかるはずです。
高校生でもクレジットカードは作れるの?
クレジットカードと高校生の関係について、まず基本的なルールを知っておく必要があります。年齢条件や例外的なケースを理解すると、自分に合った選択肢が見えてくるでしょう。
1. 原則として高校生はクレジットカードを作れない
多くのクレジットカード会社では「高校生を除く18歳以上」という条件を設けています。これは、クレジットカードが後払いのシステムである以上、支払い能力を重視するためです。つまり、たとえ18歳の誕生日を迎えていても、高校に在籍している限りは申し込めないというわけです。
「アルバイトで収入があるのに作れないの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。しかし、クレジットカードの審査では、アルバイトの有無よりも「高校生かどうか」という点が重視されます。毎月安定した給料をもらっていたとしても、入会条件で高校生が対象外となっている以上、残念ながら発行してもらうことはできません。
この仕組みは、クレジットカードが「信用」に基づいて発行されるカードだからこそ設けられているルールです。後払いという性質上、カード会社は利用者の支払い能力を慎重に判断する必要があります。高校生という立場では、まだ社会的な信用を築く段階にあると考えられているのです。
2. 例外的に作れるケースもある
ただし、すべての高校生がクレジットカードを作れないわけではありません。いくつかの例外的なケースが存在します。例えば、卒業年度の1月以降であれば申し込みを受け付けているカード会社もあります。この時期は進学や就職が決まっている時期でもあり、社会人としての準備段階と見なされるのでしょう。
また、5年制の高等専門学校(高専)に通っている場合も例外です。高専の4年生以降で18歳を迎えていれば、クレジットカードを申し込めることがあります。これは高専が高校とは異なる教育制度を持っているためです。
さらに、海外留学を控えている高校生には、家族カードという選択肢が用意されています。これは親のクレジットカードに紐づく追加カードで、15歳以上であれば発行してもらえるケースがあります。留学先で現金を大量に持ち歩く危険を避けるための配慮といえるでしょう。
3. 2022年4月から18歳は成人扱いに
民法改正により、2022年4月から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられました。この変更によって、18歳以上であれば親の同意なしで契約を結べるようになりました。クレジットカードの申し込みも例外ではありません。
ただし、成人年齢が引き下げられたからといって、高校生がすべてのクレジットカードを作れるようになったわけではないのです。多くのカード会社は「高校生を除く18歳以上」という条件を維持しています。つまり、法律上は成人でも、高校生という立場がある限り制限が残るということです。
この状況は一見矛盾しているように感じるかもしれません。しかし、カード会社としては、学生という不安定な立場にある方への発行を慎重に判断しているのでしょう。成人になったからといって、すぐに安定した収入が得られるわけではないという現実的な判断だといえます。
高校生がクレジットカードを作れる条件
それでは、どのような条件を満たせば高校生でもクレジットカードを手にすることができるのでしょうか。具体的な3つのケースを見ていきましょう。
1. 卒業予定で卒業年の1月以降であること
高校3年生で卒業を控えている場合、卒業年度の1月以降であればクレジットカードの申し込みができることがあります。この時期は、進学先や就職先が決まっているケースが多く、社会に出る準備段階と見なされるためです。
具体的には、学生専用ライフカードなどが該当します。申し込みの際には、卒業見込みであることを証明する書類や、進学先の入学許可証などが必要になることもあります。カード会社によって対応が異なるため、事前に確認しておくと安心です。
ただし、卒業予定であっても、まだ高校に在籍している以上は審査が厳しくなる可能性があります。アルバイト収入がある場合は、その証明書類を用意しておくとよいでしょう。また、親権者の同意が必要になるケースもありますので、家族と相談しながら準備を進めることをおすすめします。
2. 5年制の高専に通っていて18歳以上の場合
高等専門学校(高専)は、中学卒業後に5年間通う教育機関です。一般的な高校とは異なる扱いを受けるため、4年生以降で18歳を迎えていれば、クレジットカードの申し込みが可能になります。
高専の場合、専門的な技術教育を受けており、在学中からインターンシップや研究活動に参加することも珍しくありません。そのため、一般的な高校生とは異なる社会経験を持っていると判断されるのでしょう。カード会社も、高専生の特殊性を考慮して審査を行っています。
申し込みの際には、学生証などで高専に在籍していることを証明する必要があります。また、年齢確認のための身分証明書も必須です。高専生という立場を活かして、早めにクレジットカードを持つことで、お金の管理スキルを身につけるチャンスにもなるはずです。
3. 海外留学の場合は家族カードが作れる
海外留学を控えている高校生には、特別な選択肢が用意されています。それが「家族カード」です。通常、家族カードは「高校生を除く18歳以上」が対象ですが、海外留学での利用を目的とする場合は、中学生を除く15歳以上でも発行してもらえます。
この制度は、留学先で多額の現金を持ち歩く危険性を考慮して設けられています。海外では、日本以上にキャッシュレス決済が普及していることも多く、クレジットカードがないと不便に感じる場面も多いでしょう。レンタカーやホテルの予約など、クレジットカードがないと利用できないサービスもあります。
家族カードは親のクレジットカードに紐づくため、利用明細も親が確認できます。使いすぎを防ぐ仕組みとしても機能するわけです。申し込みの際には、留学先の入学許可証や渡航証明書などが必要になることがあります。三井住友カードなどの大手カード会社では、オンラインでの申し込みも可能です。
高校生におすすめのクレジットカード
条件を満たせば申し込めるクレジットカードの中から、高校生に適したものを3つ紹介します。
1. 学生専用ライフカード:卒業年1月から申込可能
学生専用ライフカードは、その名の通り学生向けに特化したクレジットカードです。卒業年度の1月以降であれば、まだ高校に在籍していても申し込むことができます。年会費は無料で、初めてクレジットカードを持つ方でも安心して利用できるでしょう。
このカードの魅力は、学生向けの特典が充実している点です。海外旅行傷害保険が自動的に付帯されているため、留学や旅行の際にも役立ちます。また、誕生月にはポイント還元率が3倍になるという嬉しい特典もあります。
申し込みには、学生証や卒業見込み証明書が必要です。審査には1〜2週間程度かかることが多いため、卒業前に余裕を持って申し込むことをおすすめします。利用限度額は5万円から30万円程度に設定されることが一般的で、学生の身分に合った範囲での利用が想定されています。
2. 楽天カード:18歳以上の高校生も対象
楽天カードは、数少ない「18歳以上であれば高校生でも申し込みが可能」なクレジットカードです。年会費は永年無料で、100円につき1ポイントの楽天ポイントが貯まります。貯まったポイントは楽天市場でのショッピングに使えるため、ネット通販をよく利用する方には特におすすめです。
さらに、学生向けには「楽天カード アカデミー」という選択肢もあります。こちらは学生専用の特典が用意されており、楽天ブックスや楽天トラベルでの利用時にポイントが追加で貯まります。高校卒業後の大学生活でも引き続き使えるカードです。
申し込みはオンラインで完結でき、最短で数日後にはカードが手元に届きます。ただし、18歳以上であっても未成年の場合は親権者の同意が必要です。親と一緒に申し込み内容を確認しながら手続きを進めましょう。
3. イオンカード:条件を満たせば申込できる
イオンカードも、条件次第で高校生が申し込めるクレジットカードの一つです。イオングループの店舗をよく利用する方には特にメリットが大きいでしょう。毎月20日・30日の「お客さま感謝デー」では、イオンやマックスバリュなどでの買い物が5%オフになります。
年会費は無料で、200円ごとに1ポイントのWAON POINTが貯まります。貯まったポイントは電子マネーWAONに交換したり、商品と交換したりすることができます。イオンシネマでの映画鑑賞が割引価格になる特典もあり、娯楽面でも活用できそうです。
申し込み条件は「18歳以上で電話連絡が可能な方」となっていますが、高校生の場合は卒業年度であることや親権者の同意が必要になるケースがあります。事前にカスタマーサポートに確認してから申し込むと確実です。
家族カードという選択肢
クレジットカードを作れない高校生でも、家族カードなら持てる可能性があります。仕組みやメリットを理解しておきましょう。
1. 家族カードとは?
家族カードは、クレジットカードの本会員の家族に対して発行される追加カードです。本会員が契約しているクレジットカードに紐づく形で発行されるため、家族カード自体の審査はほとんどありません。利用料金は本会員の口座からまとめて引き落とされます。
通常、家族カードの発行対象は「生計を共にする配偶者、満18歳以上のお子さま(高校生を除く)、ご両親」と規定されています。ここでいう「生計を共にする」というのは、同じ家計から生活費が出ているという意味で、必ずしも同居している必要はありません。
家族カードには、本カードとほぼ同じ機能が付いています。ショッピングでの利用はもちろん、旅行傷害保険や空港ラウンジの利用といった特典も本カードと同様に受けられることが多いです。年会費も本カードより安く設定されていたり、無料だったりすることが一般的です。
2. 親のクレジットカードに追加で発行できる
家族カードは、親が持っているクレジットカードに追加する形で発行されます。つまり、新たに審査を受ける必要がなく、親のクレジットカードの信用に基づいて発行されるわけです。そのため、収入がない高校生でも持つことができます。
発行手続きは比較的簡単です。親が自分のクレジットカード会社に連絡して、家族カードの追加を申し込むだけで済みます。オンラインでの手続きに対応しているカード会社も多く、最短で1週間程度でカードが届くこともあります。
ただし、利用明細は親が確認できる状態になります。これは、使いすぎを防ぐという意味ではメリットですが、プライバシーを気にする方にとっては気になる点かもしれません。親子でよく話し合って、月々の利用上限額などのルールを決めておくとよいでしょう。
3. 留学する高校生は家族カードが便利
海外留学を控えている高校生にとって、家族カードは非常に便利な選択肢です。通常は高校生が対象外の家族カードですが、海外留学での利用を目的とする場合は、中学生を除く15歳以上から発行してもらえることがあります。
留学先では、ホテルやレンタカーの予約時にクレジットカードの提示を求められることが多いです。また、大金を現金で持ち歩くのは盗難のリスクもあり危険です。家族カードがあれば、必要な時にキャッシュレスで支払いができ、安全性が高まります。
三井住友カードやJCBカードなど、大手のカード会社では海外留学向けの家族カード発行に対応しています。申し込みの際には、留学先の入学許可証や渡航スケジュールを示す書類が必要になることがあります。余裕を持って準備を進めることが大切です。
クレジットカードの作り方
条件を満たしてクレジットカードを申し込む場合、具体的にどのような手順で進めればよいのでしょうか。
1. 必要な書類を準備する
クレジットカードの申し込みには、いくつかの書類が必要です。まず、本人確認書類として運転免許証やマイナンバーカード、パスポートなどが求められます。高校生の場合、運転免許証を持っていないことも多いでしょうから、マイナンバーカードや健康保険証と学生証の組み合わせで対応することになります。
18歳未満、または18歳でも高校在学中の場合は、親権者の同意書が必要になることがほとんどです。同意書はカード会社のホームページからダウンロードできることが多く、親に記入と署名をしてもらう必要があります。場合によっては親の本人確認書類も求められます。
さらに、卒業年度の1月以降に申し込む場合は、卒業見込み証明書や進学先の入学許可証などを用意しておくと審査がスムーズです。留学目的で家族カードを申し込む場合も、留学先の書類が必要になります。事前にカード会社のホームページで必要書類を確認しておきましょう。
2. 申込から発行までの流れ
クレジットカードの申し込みは、インターネットから行うのが一般的です。カード会社のホームページにアクセスして、申し込みフォームに必要事項を入力していきます。名前、住所、電話番号、学校名、収入(アルバイトをしている場合)などを正確に記入しましょう。
申し込みが完了すると、カード会社による審査が始まります。この段階で、本人確認の電話がかかってくることもあります。電話に出られるように、申し込み時に記入した電話番号は常に連絡が取れる番号にしておきましょう。
審査に通過すると、カードが郵送で届きます。受け取りの際には、本人確認が行われることが多いです。家族が代わりに受け取ることができないケースもあるため、自分で受け取れる日時を指定しておくとよいでしょう。カードが届いたら、すぐに裏面に署名をすることを忘れないでください。
3. 審査にかかる時間はどれくらい?
クレジットカードの審査にかかる時間は、カード会社や申し込みの状況によって異なります。早いところでは即日〜数日で結果が出ることもありますが、高校生の場合は親権者への確認などが入るため、1〜2週間程度かかることが多いようです。
楽天カードやイオンカードなど、インターネット申し込みに力を入れているカード会社では、比較的早く審査結果が出る傾向にあります。一方、銀行系のクレジットカードは審査が慎重に行われるため、2週間以上かかることもあります。
留学や旅行など、使いたい日が決まっている場合は、余裕を持って1ヶ月以上前に申し込むことをおすすめします。特に春休みや夏休み前は申し込みが集中するため、通常よりも時間がかかる可能性があります。早めの準備が安心につながります。
デビットカードという代わりの方法
クレジットカードを作れない高校生には、デビットカードという選択肢があります。
1. デビットカードなら15歳以上で作れる
デビットカードは、15歳以上(中学生を除く)であれば作ることができます。つまり、高校1年生から持つことが可能です。クレジットカードのように「高校生を除く」という制限がないため、多くの高校生にとって現実的な選択肢といえるでしょう。
申し込みに際して審査はほとんどありません。銀行口座を持っていれば、その口座に紐づける形でデビットカードを発行してもらえます。楽天銀行やゆうちょ銀行、三井住友銀行など、多くの金融機関がデビットカードを発行しています。
発行手続きも簡単です。インターネットから申し込めることが多く、学生証や本人確認書類を提出するだけで済みます。クレジットカードのように親権者の同意書が必要になることも少なく、気軽に申し込めるのが魅力です。カードは通常1〜2週間で手元に届きます。
2. クレジットカードとの違いは?
デビットカードとクレジットカードの最大の違いは、支払いのタイミングです。クレジットカードが後払いなのに対し、デビットカードは即時払いです。つまり、買い物をした瞬間に銀行口座から代金が引き落とされます。
クレジットカードでは分割払いやリボ払いといった支払い方法を選べますが、デビットカードは1回払いのみです。これは、口座にあるお金の範囲内でしか使えないという仕組みだからです。口座残高以上の買い物はできないため、使いすぎる心配がありません。
また、デビットカードには家族カードの発行がありません。あくまで本人名義の口座に紐づくカードなので、追加でカードを作ることはできないのです。ただし、その分シンプルで管理しやすいというメリットもあります。
3. 即時引落しだから使いすぎる心配がない
デビットカードの大きな魅力は、使いすぎを防げることです。買い物をするとすぐに口座から引き落とされるため、残高を超えて使ってしまう心配がありません。クレジットカードのように「後で請求が来て驚く」ということがないのです。
スマホアプリと連携しているデビットカードも多く、リアルタイムで利用明細を確認できます。「今月いくら使ったか」が一目でわかるため、お金の管理が身につきやすいでしょう。高校生のうちから金銭感覚を養うのにも役立ちます。
ただし、口座に十分な残高がないと決済ができないという点には注意が必要です。大きな買い物をする前には、必ず口座残高を確認しておきましょう。また、一部のサービス(月額課金など)では、デビットカードが使えないこともあります。
プリペイドカードも選択肢のひとつ
デビットカード以外にも、プリペイドカードという選択肢があります。
1. プリペイドカードの仕組み
プリペイドカードは、事前にお金をチャージ(入金)して使うカードです。チャージした金額の範囲内でしか買い物ができないため、使いすぎる心配がありません。スマホの電子マネーアプリと似た仕組みだと考えるとわかりやすいでしょう。
プリペイドカードには「使い切りタイプ」と「チャージ型タイプ」の2種類があります。使い切りタイプは、最初から一定額が入っているカードで、残高がなくなったら終わりです。一方、チャージ型タイプは何度でもお金を追加して使い続けることができます。
VisaやMastercardといった国際ブランドが付いたプリペイドカードであれば、クレジットカードと同じように世界中の加盟店で使えます。オンラインショッピングでも利用可能で、クレジットカード番号を入力する場面でプリペイドカードの番号を入力すれば決済できます。
2. 審査なしで誰でも持てる
プリペイドカードの最大の特徴は、審査が不要なことです。年齢制限もカードによって異なりますが、6歳以上や12歳以上から作れるものが多く、高校生なら問題なく発行してもらえます。収入の有無も問われません。
申し込みはインターネットから簡単にできます。本人確認書類を提出する必要はありますが、クレジットカードのような厳しい審査はありません。申し込みから数日でカードが届くことが多く、すぐに使い始めることができます。
三井住友カードの「Visaプリペ」や「かぞくのおさいふ」などが代表的です。「かぞくのおさいふ」は親から子どもへの送金機能があり、離れて暮らしていても必要な分だけチャージしてもらえます。留学先でも便利に使えるでしょう。
3. チャージ式だから安心して使える
プリペイドカードはチャージした金額以上は使えないため、安心して持つことができます。もし紛失したり盗まれたりしても、カード内の残高以上の被害は出ません。クレジットカードのように不正利用で高額請求される心配が少ないのです。
チャージ方法は、銀行振込、コンビニでの現金チャージ、クレジットカードからのチャージなど、複数の選択肢があります。自分の都合に合わせて好きな方法を選べるのが便利です。親にクレジットカードからチャージしてもらうこともできます。
また、利用するたびにメール通知が届くプリペイドカードも多いです。親の方にも通知が行く設定にしておけば、どこでいくら使ったかを把握できます。見守り機能として活用できるため、初めてカードを持つ高校生にも安心です。
留学に行く高校生に便利なカードの選び方
海外留学を控えている高校生は、どのようなカードを選べばよいのでしょうか。
1. 海外で身分証代わりになるクレジットカード
海外では、クレジットカードが身分証明書の代わりになることがあります。ホテルのチェックインやレンタカーの利用時には、クレジットカードの提示を求められることが一般的です。デビットカードやプリペイドカードでは対応してもらえない場合もあるため、クレジットカード(または家族カード)を持っておくと安心です。
特にアメリカやヨーロッパでは、クレジットカードを持っていることが社会的信用の証とされています。カードがないと、高額のデポジット(保証金)を現金で求められることもあります。留学生活をスムーズに送るためにも、クレジットカードは重要なツールです。
家族カードなら、高校生でも海外留学を理由に発行してもらえます。三井住友カードやJCBカードなど、海外での利用に強いカードを選ぶとよいでしょう。海外旅行傷害保険が自動付帯されているカードであれば、万が一のトラブルにも備えられます。
2. 現金を持ち歩かなくて済むメリット
留学先で大金を現金で持ち歩くのは危険です。特に治安があまり良くない地域では、盗難や強盗のリスクがあります。クレジットカードやデビットカードがあれば、必要最低限の現金だけを持ち歩けばよく、安全性が高まります。
また、両替の手間も省けます。国際ブランド付きのカードなら、現地通貨に換算して決済してくれるため、わざわざ両替所を探す必要がありません。両替手数料も、カードの海外利用手数料の方が安いことが多いです。
さらに、万が一カードを紛失しても、すぐにカード会社に連絡して利用停止にできます。現金の場合は戻ってくる可能性がほぼありませんが、クレジットカードなら不正利用分の補償を受けられることも多いです。安全面でのメリットは非常に大きいといえます。
3. 留学におすすめのカードは?
留学向けのカードを選ぶ際は、海外利用手数料や付帯保険を確認しましょう。海外利用手数料はカード会社によって異なりますが、1.6%〜2%程度が一般的です。少しでも手数料が安いカードを選ぶと、長期滞在でも負担が軽くなります。
付帯保険も重要なポイントです。海外旅行傷害保険が自動付帯されていれば、別途保険に入る必要がありません。病気やケガだけでなく、携行品の損害や賠償責任もカバーしてくれるカードがおすすめです。
具体的には、三井住友カードの家族カードや楽天カード、学生専用ライフカードなどが留学に適しています。VisaまたはMastercardブランドを選ぶと、世界中で幅広く使えます。JCBは日本人がよく行く地域では使えますが、ヨーロッパなどでは加盟店が少ないことがあるため注意が必要です。
高校生がクレジットカードを使うときの注意点
クレジットカードやデビットカードを手にしたら、適切に使うことが大切です。
1. 使いすぎないように利用限度額を設定する
クレジットカードには利用限度額がありますが、自分でさらに低い金額に設定することもできます。例えば、限度額が30万円でも、月5万円までと決めておけば使いすぎを防げます。親と相談して、お小遣いの範囲内で使える金額を決めておくとよいでしょう。
デビットカードの場合も、1日あたりの利用限度額を設定できることが多いです。口座残高があっても、設定した限度額以上は使えなくなるため、計画的な利用につながります。スマホアプリから簡単に変更できるカードもあります。
家族カードを使う場合は、親が利用明細を確認できることを忘れないでください。何にいくら使ったかが親にも見えるため、無駄遣いはすぐにバレてしまいます。これを良い機会と捉えて、お金の使い方を親と一緒に見直すのもよいかもしれません。
2. 支払日を忘れずに管理する
クレジットカードは後払いのため、支払日をきちんと把握しておく必要があります。多くのカードでは、月末締めの翌月27日払いなど、決まったサイクルで引き落としが行われます。口座に十分な残高がないと、支払いが遅れてしまい、信用情報に傷がつく可能性もあります。
スマホのカレンダーアプリに支払日を登録しておくと、うっかり忘れを防げます。また、カード会社のアプリでは、次回の支払額や支払日を確認できることが多いです。定期的にチェックする習慣をつけましょう。
もし支払いができなかった場合は、すぐにカード会社に連絡することが大切です。放置すると遅延損害金が発生したり、カードの利用停止になったりします。アルバイト収入がある場合は、支払日前に給料が入るように調整しておくと安心です。
3. 親と一緒に使い方を確認しておく
初めてクレジットカードやデビットカードを持つ前に、親と一緒にルールを決めておくことをおすすめします。月々の利用上限額、何に使ってよいか、オンラインショッピングでの利用の可否など、具体的に話し合っておきましょう。
暗証番号の管理も重要です。誰にも教えてはいけないことを理解しておきましょう。友達に貸したり、暗証番号を教えたりすると、不正利用されても補償を受けられなくなることがあります。カード会社の利用規約にも禁止事項として記載されています。
また、カードを紛失したときの対処法も事前に確認しておくとよいです。カード会社の緊急連絡先をスマホに登録しておけば、万が一の時にすぐに利用停止の手続きができます。親の連絡先も登録しておくと、困ったときに相談できて安心です。
まとめ
高校生がクレジットカードを持つには、いくつかのハードルがあることは事実です。しかし、海外留学を控えている場合の家族カードや、卒業年度の1月以降に申し込めるカードなど、条件次第では可能性が広がります。また、デビットカードやプリペイドカードといった代替手段も充実しており、キャッシュレス決済を始めることは決して難しくありません。
大切なのは、自分の状況に合ったカードを選び、計画的に利用することです。親と相談しながら、お金の管理スキルを身につける良い機会として捉えてみてはいかがでしょうか。将来的に社会人になったときにも役立つ、貴重な経験になるはずです。

