財布の中にクレジットカードが何枚入っているか、数えてみたことはありますか?
実は日本人の平均保有枚数は3.0枚というデータがあります。思っていたよりも多いと感じる人もいるかもしれません。
1枚で十分だと考えている人もいますが、複数枚を上手に使い分けることで、ポイントが貯まりやすくなったり、お店によって使い分けができたりと、実はメリットがたくさんあります。
この記事では、みんなが実際に何枚持っているのか、複数枚持つとどんな良いことがあるのか、そして上手な管理方法まで詳しく紹介します。
みんなは実際にクレジットカードを何枚持っているのでしょうか
気になるのは、周りの人たちがどれくらいクレジットカードを持っているかですよね。
一般社団法人日本クレジット協会の調査によると、2024年3月末時点でのクレジットカード発行枚数は3億1,364万枚にのぼります。
1. クレジットカードの平均保有枚数は3枚
成人の人口で計算すると、1人あたり約3.0枚のクレジットカードを持っている計算になります。
JCBが行った「クレジットカードに関する総合調査」でも、保有者の平均枚数は3.0枚という結果が出ています。
内訳を見てみると、1〜2枚という人がそれぞれ20%台、3枚保有している人が19.7%でした。さらに7枚以上持っているという人も約5%存在しています。
この数字を見ると、クレジットカードは複数枚持っているのが当たり前になっているといえそうです。
2. 複数枚持つ人が増えている理由
クレジットカードの発行枚数は年々増加傾向にあります。
キャッシュレス決済が普及したことで、カード払いできるお店が増えたことも大きな要因でしょう。
それぞれのカードに異なる特典やポイントプログラムがあるため、目的別に使い分けたいと考える人が増えているようです。
スマホ決済やタッチ決済の普及により、以前よりも手軽にカードを使えるようになったことも後押ししているかもしれません。
3. 1枚だけという人はどのくらい?
複数枚持つ人が多数派とはいえ、1枚だけで十分という人も一定数います。
管理のしやすさを重視する人や、シンプルに生活したい人にとっては、1枚に絞るほうが合っているのでしょう。
ポイントも1つのカードに集中して貯められるので、効率的だと感じている人もいます。
ただし、そのカードが使えない店舗や、紛失した時のリスクを考えると、やはり2枚以上持っておくほうが安心だという声も多いです。
クレジットカードを複数枚持つ最大のメリットは使い分けです
なぜ多くの人が複数枚のカードを持っているのでしょうか。
それは、カードごとの特徴を活かして使い分けることで、より便利でお得になるからです。
1. ポイント還元率の高いお店で使い分けられる
クレジットカードによって、ポイントが貯まりやすいお店や条件が異なります。
例えば、楽天カードは楽天市場でのお買い物でポイントが3倍になりますし、特定のコンビニや飲食店で還元率がアップするカードもあります。
よく利用するお店に合わせてカードを選ぶだけで、同じ金額を使っても獲得できるポイントが大きく変わってきます。
「このお店ではこのカード」と決めておけば、効率よくポイントを貯めることができるでしょう。
2. 国際ブランドを分けられる
お店によっては、特定の国際ブランドにしか対応していないケースがあります。
VisaとMastercardは世界200以上の国・地域で利用できるため、この2つを持っておけば国内外でほとんど困ることはないでしょう。
JCBは日本国内での加盟店が多く、American Expressはステータス性や特典が充実しています。
異なる国際ブランドのカードを組み合わせることで、どんな場面でも支払いに困らない安心感が得られます。
3. 万が一のトラブル時に備えられる
メインで使っているカードが急に使えなくなったら、かなり困りますよね。
破損や磁気不良、盗難などのトラブルは誰にでも起こり得ることです。
複数枚持っていれば、1枚が使えなくなっても別のカードで代用できるので、支払い手段をすべて失ってしまうことはありません。
再発行には一定の時間がかかるため、その間もカード決済を続けられるのは大きな安心材料になります。
4. 特典や優待サービスを幅広く受けられる
クレジットカードには、それぞれ異なる特典や付帯サービスがあります。
旅行傷害保険が充実しているカード、空港ラウンジが無料で使えるカード、特定の店舗で割引が受けられるカードなど、種類はさまざまです。
複数枚持つことで、それぞれのカードの良いところを活用できるようになります。
目的に応じて最適なカードを選べるので、より充実したサービスを受けられるでしょう。
便利な反面、複数枚持ちにはいくつか注意すべき点があります
メリットが多い複数枚持ちですが、気をつけたいポイントもあります。
きちんと管理できなければ、かえって不便になってしまうかもしれません。
1. 利用額や引き落とし日の管理が複雑になる
カードが増えると、それぞれの利用金額や支払い日を把握するのが難しくなります。
気づかないうちに使いすぎてしまい、引き落とし日に残高不足で支払えないという事態も起こりかねません。
各カード会社のアプリや公式サイトをこまめにチェックして、利用状況を確認する習慣をつけることが大切です。
家計簿アプリと連携させれば、複数のカードをまとめて管理できるので便利でしょう。
2. ポイントが分散して貯まりにくくなる
複数のカードを無計画に使っていると、ポイントがあちこちに分散してしまいます。
少しずつしか貯まらないため、有効期限内に使い切れずに失効してしまうこともあるでしょう。
メインで使うカードを決めて、基本的にはそのカードに利用を集中させることで、ポイントを効率よく貯められます。
サブカードは特定の目的やお店でのみ使うというルールを作っておくと良いかもしれません。
3. 紛失や盗難のリスクが増える
持っているカードの枚数が増えれば、それだけ紛失や盗難のリスクも高まります。
すべてのカードを財布に入れて持ち歩いていると、財布を落とした時にすべてのカードが使えなくなってしまいます。
普段使わないカードは自宅に保管しておき、外出時に持ち歩くカードは必要最低限にとどめましょう。
不正利用に気づきにくくなる可能性もあるので、定期的に利用明細をチェックする習慣も大切です。
4. 年会費の負担が増える可能性がある
年会費が必要なカードを複数枚持っていると、維持費の負担が大きくなります。
あまり使っていないカードでも年会費だけは毎年かかるので、もったいないと感じることもあるでしょう。
できるだけ年会費永年無料のカードを選ぶか、条件を満たせば年会費が無料になるカードを選ぶと良いかもしれません。
年会費がかかるカードを持つ場合は、その金額に見合った特典やサービスを十分に活用できているか見直してみましょう。
クレジットカードは何枚まで作れる?
クレジットカードの保有枚数に法律上の制限はあるのでしょうか。
実は、原則として上限は設けられていません。
1. 法律上の上限はない
1人が持てるクレジットカードの枚数に、法律による制限はありません。
カード会社の入会審査に通過できれば、何枚でも発行することができます。
ただし、カード会社によっては自社で発行できる枚数に制限を設けている場合もあるようです。
現実的には、審査に通るかどうかが大きなポイントになるでしょう。
2. 理想的な保有枚数は2〜3枚
理論上は何枚でも持てますが、実際に使いこなせる枚数には限りがあります。
管理のしやすさや使い分けのしやすさを考えると、2〜3枚程度が最も理想的だといわれています。
これくらいの枚数なら、利用状況や支払い日の把握も難しくありませんし、トラブルへの対応もしやすいです。
必要以上に持ちすぎると管理が煩雑になるので、本当に使うカードだけに絞ることをおすすめします。
3. 多重申し込みには要注意
複数枚持ちたいからといって、一度に何枚も申し込むのは避けたほうが良いでしょう。
クレジットカードへの申し込み履歴は、信用情報機関に登録されます。
短期間に複数のカードに申し込むと、お金に困っていると見なされる可能性があり、審査に影響するといわれています。
新しいカードが欲しい時は、最低でも半年程度の間隔を空けて申し込むのが無難です。
メインカードとサブカードの使い分け方
複数枚のカードを持つなら、それぞれの役割を明確にしておくことが大切です。
メインとサブで使い分けることで、管理もしやすくなります。
1. メインカードは日常使いで高還元率のものを
メインカードは、日常的に最も頻繁に使うカードです。
食料品や日用品の買い物、公共料金の支払いなど、生活費全般をこのカードにまとめると良いでしょう。
ポイント還元率が高いカードを選べば、自然とポイントがどんどん貯まっていきます。
使える店舗が多い国際ブランド(VisaやMastercard)を選んでおくと、どこでも使えて便利です。
2. サブカードは特定の用途や補完目的で
サブカードは、メインカードの弱点を補うように選ぶのがコツです。
例えば、メインカードと異なる国際ブランドにしておけば、メインカードが使えないお店でも対応できます。
特定のお店でポイント還元率が高いカードや、旅行保険が充実しているカードを選ぶのも良いでしょう。
年会費無料のカードを選んでおけば、使用頻度が低くても維持費の心配がありません。
3. 使い分けルールを決めておくとスムーズ
「固定費はこのカード、変動費はこのカード」というように、明確なルールを作っておくと管理が楽になります。
生活費とお小遣いで分けるという方法もあります。
お店ごとに使うカードを決めておけば、レジで迷うこともなくなるでしょう。
自分のライフスタイルに合った使い分けルールを見つけることが、上手に活用するポイントです。
2枚目・3枚目におすすめのクレジットカード
実際にどんなカードを選べば良いのか、具体的に見ていきましょう。
人気の高いカードには、それぞれ特徴的な強みがあります。
1. 楽天カード:楽天経済圏での買い物に強い
楽天カードは年会費永年無料で、基本還元率が1%と高めです。
楽天市場での買い物なら、ポイントが最大3倍になります。
楽天モバイルや楽天銀行など、楽天のサービスを使っている人なら特にお得でしょう。
国際ブランドも、Visa、Mastercard、JCB、American Expressから選べます。
2. JCB CARD W:ポイント還元率が常に1%以上
JCB CARD Wは、39歳以下限定で申し込めるカードです。
年会費永年無料で、ポイント還元率は常に1%以上と高還元です。
セブン‐イレブンやスターバックスなど、提携店舗での還元率がさらにアップします。
若い世代の初めてのカードとしてもおすすめできます。
3. 三井住友カード(NL):対象店舗でタッチ決済がお得
三井住友カード(NL)は、ナンバーレスで安全性が高いカードです。
年会費永年無料で、対象のコンビニや飲食店でスマホのタッチ決済を使うと、最大7%のポイント還元が受けられます。
セキュリティを重視する人にも向いているでしょう。
VpassアプリでカードをWEBで簡単に確認できるのも便利です。
4. エポスカード:優待特典が豊富
エポスカードは、全国の飲食店やレジャー施設で優待が受けられるのが魅力です。
年会費永年無料で、マルイでの買い物がお得になります。
海外旅行傷害保険も自動付帯しているので、旅行好きの人にもぴったりでしょう。
カラオケや映画館などでも割引が受けられる店舗が多いです。
5. リクルートカード:基本還元率1.2%の高還元
リクルートカードは、基本還元率が1.2%と非常に高い水準です。
年会費永年無料で、じゃらんやホットペッパーなどリクルート系サービスでさらにポイントが貯まります。
貯まったポイントはPontaポイントやdポイントに交換できるので、使い道も豊富です。
どこで使っても高還元率なので、メインカードとしても優秀でしょう。
複数枚のカードを上手に管理する方法
カードが増えても困らないように、管理方法を工夫しておきましょう。
少しの手間で、ぐっと管理が楽になります。
1. 家計簿アプリで一括管理する
複数のカードをまとめて管理するなら、家計簿アプリが便利です。
各カード会社と連携させれば、利用明細が自動で取り込まれます。
支出の内訳もグラフで見られるので、お金の流れが一目でわかるでしょう。
無料で使えるアプリも多いので、試してみる価値はあります。
2. 引き落とし日をカレンダーに登録する
カードごとに引き落とし日が異なるので、忘れないようにカレンダーに登録しておきましょう。
スマホのリマインダー機能を使えば、前日に通知が来るように設定できます。
残高不足で引き落としができないという事態を防げます。
給料日と引き落とし日の関係も把握しておくと、資金繰りがスムーズになるでしょう。
3. 使わないカードは解約も検討する
長期間使っていないカードがあるなら、解約を検討してみても良いかもしれません。
年会費がかかるカードなら、なおさらもったいないです。
ただし、ポイントが残っている場合は、使い切ってから解約しましょう。
解約したカードは、個人情報が読み取れないように細かくハサミを入れて処分してください。
4. カード情報は安全に保管する
暗証番号やパスワードは、他人に推測されにくいものを設定しましょう。
カード情報をメモする場合は、誰にも見られない場所に保管してください。
スマホにパスワード管理アプリを入れておくのも一つの方法です。
万が一、不正利用に気づいたら、すぐにカード会社に連絡することが大切です。
こんな人はクレジットカードを複数枚持つのがおすすめ
複数枚持ちが向いているのは、どんな人でしょうか。
自分のライフスタイルと照らし合わせて考えてみましょう。
1. よく利用するお店やサービスが複数ある人
特定のスーパーやコンビニ、ネットショップなど、よく使うお店が複数ある人は複数枚持ちが向いています。
お店ごとに最適なカードを使い分けることで、ポイントを効率的に貯められるでしょう。
楽天市場とAmazonの両方をよく使うなら、それぞれに適したカードを持っておくと便利です。
日常生活での利用パターンを振り返ってみると、必要なカードが見えてくるかもしれません。
2. ポイントを効率よく貯めたい人
ポイ活に興味がある人や、できるだけお得に生活したい人にも複数枚持ちがおすすめです。
カードごとの強みを活かして使い分ければ、同じ金額を使っても獲得ポイントが大きく変わります。
ポイント還元率の高いカードを組み合わせることで、年間で数万円分のポイントが貯まることもあるでしょう。
貯まったポイントは、日常の買い物や旅行に使えるので実質的な節約になります。
3. 海外旅行や出張が多い人
海外に行く機会が多い人は、複数の国際ブランドを持っておくと安心です。
国や地域によって使える国際ブランドが異なる場合があるからです。
旅行保険が充実しているカードを持っておけば、別途保険に加入する必要もなくなるでしょう。
空港ラウンジが無料で使えるカードがあると、出発前の時間を快適に過ごせます。
4. 万が一の備えを重視したい人
トラブルが起きた時のリスクヘッジを考える人にも、複数枚持ちはおすすめです。
メインカードが使えなくなっても、サブカードがあれば困りません。
災害時や緊急時にも、カード決済ができれば現金がなくても対応できます。
安心して生活するための備えとして、2〜3枚持っておくのは賢い選択といえるでしょう。
まとめ
クレジットカードの平均保有枚数が3.0枚という事実は、多くの人が複数枚持ちのメリットを実感しているからでしょう。
ポイントの貯まりやすさや国際ブランドの使い分け、万が一のトラブル対応など、複数枚持つことで得られる安心感は大きいです。ただし、枚数が増えすぎると管理が大変になるので、2〜3枚程度に絞って、メインとサブで役割を分けておくのが理想的といえます。
これからカードを増やそうと考えている人は、自分のライフスタイルをよく振り返って、本当に必要なカードを選んでみてください。上手に使い分けることで、毎日の暮らしがもっと便利でお得になっていくはずです。

