クレジットカードを作りたいけれど、仕事をしていないから審査に通るか不安ですよね。実は「審査なし」で作れるクレジットカードは存在しません。でも、審査がほぼない別の種類のカードや、無職でも作れる可能性があるクレジットカードはあります。
この記事では、審査なしで作れるカード(デビットカード・プリペイドカード・家族カード)や、無職でもクレジットカードを作れるケース、審査に通りやすくする方法まで詳しく紹介します。
審査なしで作れるクレジットカードは存在するの?
結論から言うと、審査なしで作れるクレジットカードはありません。ただし、審査がほぼない別の種類のカードなら誰でも作れる可能性があります。
1. クレジットカードには必ず審査がある
クレジットカードは後払いの仕組みです。カード会社が一時的にお金を立て替えてくれるため、必ず返済能力があるかどうかの審査が行われます。
この審査では収入や職業、過去の支払い履歴などがチェックされます。カード会社にとっては貸し倒れのリスクを避けるための大切なプロセスですから、審査を省くことはできません。
「審査なし」と謳っているサービスがあったら、それはクレジットカードではない別のカードです。騙されないように注意が必要ですね。
2. 審査なしで作れるのは別の種類のカード
クレジットカードの審査に不安がある人でも、デビットカードやプリペイドカード、家族カードなら作れる可能性が高いです。
これらのカードは後払いではなく、銀行口座から即座に引き落とされたり、事前にチャージした金額しか使えなかったりする仕組みです。そのため、カード会社にとってリスクが少なく、厳しい審査が不要になります。
見た目はクレジットカードとほぼ同じで、ネットショッピングや店舗での支払いにも使えます。使い勝手を考えると、十分クレジットカードの代わりになるはずです。
審査なしで作れるカードは3種類
審査をほとんど気にせず作れるカードには、デビットカード・プリペイドカード・家族カードの3種類があります。それぞれ特徴が異なるので、自分に合ったものを選びましょう。
1. デビットカード:銀行口座から即時引き落とし
デビットカードは、銀行口座に紐づいたカードです。お店やネットで支払いをすると、その場で口座から引き落とされる仕組みになっています。
口座残高以上の金額は使えないため、使いすぎる心配がありません。基本的に15歳以上(中学生を除く)であれば誰でも作れて、収入や職業を問われないことがほとんどです。
発行には銀行口座が必要ですが、審査はほぼありません。銀行口座を持っていれば、無職の人でも学生でも申し込めます。VisaやJCBなどの国際ブランドがついているので、クレジットカードと同じように使えるのも嬉しいポイントですね。
2. プリペイドカード:事前にチャージして使う
プリペイドカードは、事前にお金をチャージしてから使うカードです。チャージした金額の範囲内でしか使えないため、こちらも使いすぎの心配がありません。
年齢制限がないものも多く、バンドルカードなら何歳でも作れます。Kyashやdカード プリペイドは12歳以上から利用可能です。
銀行口座も不要で、コンビニやアプリから簡単にチャージできます。審査がないので、申し込んだその日から使い始められることもあります。手軽さで言えば、3種類の中で一番気軽に作れるカードかもしれません。
3. 家族カード:本会員の家族として発行
家族カードは、クレジットカードの本会員の家族が持てるカードです。審査は本会員に対してのみ行われるため、家族会員には審査がありません。
配偶者や子ども、両親が対象で、18歳以上(高校生を除く)であれば発行できます。本会員と生計を同じくしている必要がありますが、収入がなくても問題ありません。
利用限度額は本会員と共有になりますが、クレジットカードとしての機能は本会員と同じです。ポイントも合算されるので、家族で効率的にポイントを貯められるメリットもあります。
デビットカードとプリペイドカードの違いとは?
デビットカードとプリペイドカードは似ているようで、実は仕組みが異なります。どちらを選ぶべきか迷う人も多いでしょう。
1. 支払いのタイミングが異なる
最も大きな違いは、お金が引き落とされるタイミングです。デビットカードは使った瞬間に銀行口座から引き落とされます。一方、プリペイドカードは事前にチャージした残高から支払われます。
デビットカードは口座残高が上限になるため、チャージの手間がかかりません。プリペイドカードは使いたい金額だけチャージすればいいので、予算管理がしやすいです。
どちらも使った金額がすぐに確認できるため、クレジットカードのように「今月いくら使ったかわからない」という状況にはなりにくいですね。
2. 発行条件と必要なもの
デビットカードを作るには銀行口座が必要です。多くの銀行では15歳以上(中学生を除く)から申し込めます。
プリペイドカードは銀行口座が不要で、年齢制限も緩やかです。バンドルカードは年齢制限なし、Kyashやdカード プリペイドは12歳以上から作れます。コンビニや銀行振込、アプリからチャージできるので、銀行口座を持っていない人でも使えます。
発行のしやすさで言えば、プリペイドカードの方が手軽かもしれません。
3. どちらを選ぶべきか
普段から銀行口座を使っている人なら、チャージの手間がないデビットカードが便利です。特に楽天銀行デビットカードや三菱UFJデビットなら、ポイント還元もあります。
銀行口座を持っていない人や、予算を厳密に管理したい人にはプリペイドカードがおすすめです。Kyashやdカードプリペイドならポイントもつくのでお得ですよ。
どちらもネットショッピングや実店舗で使えるので、使い勝手はほぼ同じです。自分のライフスタイルに合わせて選んでみてください。
無職でもクレジットカードが作れる場合がある
無職だからといって、必ずしもクレジットカードが作れないわけではありません。実は条件次第で、無職でも審査に通る可能性があります。
1. 専業主婦・主夫の場合
専業主婦や専業主夫の人は、配偶者に安定した収入があれば、クレジットカードを作れる可能性があります。
申込時に「配偶者の収入」を記入する欄があるカードなら、世帯収入で審査されるからです。自分自身に収入がなくても、配偶者の収入が審査対象になります。
三井住友カードやJCBカードなど、多くのカード会社が専業主婦・主夫向けのカードを発行しています。家族の生活費を管理する立場なら、持っておくと便利ですよね。
2. 学生の場合
学生の場合は、アルバイトをしていなくてもクレジットカードを作れることがあります。
学生専用カードや若年層向けカードは、将来の優良顧客を獲得するために審査基準が緩めに設定されているからです。親の収入を申告できるカードもあります。
ただし、学生カードは利用限度額が低めに設定されることが多いです。それでも海外旅行や日常の買い物には十分使えるでしょう。
3. 年金受給者の場合
年金を受給している人は、その年金収入を申告することでクレジットカードを作れる可能性があります。
年金は安定した収入とみなされることが多いからです。特に65歳以上向けのシニアカードなら、審査基準も配慮されている場合があります。
年金額が少ない場合でも、預貯金があればそれを申告できるカードもあります。諦めずに申し込んでみる価値はあるはずです。
4. 預貯金がある場合
無職でも、ある程度の預貯金があればクレジットカードを作れることがあります。
カード会社によっては、申込時に預貯金額を記入する欄があります。数百万円単位の預貯金があれば、返済能力があるとみなされる可能性があります。
ただし、預貯金だけで審査に通るかどうかはカード会社次第です。申込条件に「収入の記載が不要」と書かれているカードを選ぶと、審査に通りやすいかもしれません。
無職の人がクレジットカード審査に通りやすくする方法
無職でクレジットカードを作りたいなら、いくつかのコツを押さえておくと審査に通りやすくなります。
1. 申し込み条件に収入の記載がないカードを選ぶ
カードの申込条件をよく確認しましょう。「安定した収入のある方」という記載があるカードは、無職だと審査に通りにくいです。
一方で「18歳以上の方」など、収入について触れていないカードもあります。こうしたカードなら、無職でも申し込める可能性があります。
申込条件は各カード会社の公式サイトで確認できます。いくつか比較して、条件の緩そうなカードを選んでみてください。
2. キャッシング枠をゼロにする
申込時にキャッシング枠(現金を借りられる枠)を希望すると、審査が厳しくなります。
キャッシング枠があると、カード会社にとってリスクが高まるからです。特に無職の場合、返済能力を疑われやすくなります。
キャッシング枠をゼロにして申し込めば、審査のハードルが下がります。どうしても現金が必要になったら、後から追加申請することもできますよ。
3. メインバンクのカードに申し込む
普段使っている銀行のクレジットカードに申し込むと、審査に通りやすくなることがあります。
銀行はあなたの口座の利用履歴を把握しているため、預貯金額や入出金の状況から信用度を判断できるからです。定期預金や投資信託などの取引があれば、さらにプラスに働くかもしれません。
メインバンクなら、カード発行後の引き落とし口座の設定も簡単です。普段から利用している銀行があるなら、そこのカードを検討してみましょう。
4. 複数のカードに同時申し込みしない
短期間に複数のクレジットカードに申し込むと、「申し込みブラック」と呼ばれる状態になり、審査に落ちやすくなります。
カード会社は信用情報機関を通じて、他社への申込履歴もチェックしています。複数申し込んでいると「お金に困っている」と判断される可能性があります。
1社ずつ申し込んで、結果を待ってから次のカードを検討しましょう。焦らず慎重に進めることが、審査通過への近道です。
おすすめのデビットカード
デビットカードを作るなら、ポイント還元率や使いやすさで選びたいですね。ここでは特におすすめの3枚を紹介します。
1. 楽天デビットカード
楽天銀行が発行するデビットカードで、ポイント還元率は1.0%です。この還元率はデビットカードの中でもトップクラスですね。
楽天市場での買い物ならポイントがさらに貯まりやすくなります。普段から楽天サービスを使っている人なら、持っていて損はないでしょう。
年会費は無料で、16歳以上なら誰でも申し込めます。楽天銀行の口座開設が必要ですが、ネットで簡単に手続きできますよ。
2. 三菱UFJデビット
三菱UFJ銀行のデビットカードで、VisaとJCBの2種類から選べます。
キャッシュバック率は0.2%と低めですが、年会費無料で安心して使えます。三菱UFJ銀行をメインバンクにしている人なら、口座と連携しやすいのが便利です。
JCBブランドを選ぶと、国内の加盟店で使いやすくなります。Visaブランドなら海外でも幅広く使えるので、用途に合わせて選んでみてください。
3. SMBCデビット
三井住友銀行が発行するデビットカードで、ポイント還元率は0.5%です。
セブン&アイグループの対象店舗で使うと還元率が1%にアップするのが特徴です。セブンイレブンやイトーヨーカドーをよく利用する人におすすめですね。
キャッシュバックを選ぶと還元率が0.25%に下がりますが、ポイント管理が面倒な人にはこちらが便利かもしれません。
おすすめのプリペイドカード
プリペイドカードは手軽に作れて、ポイント還元もあるものが増えています。特に使いやすい4枚を紹介します。
1. Kyash Card
Kyashはポイント還元率が魅力のプリペイドカードです。カードを使うたびにKyashポイントが貯まります。
友達とのお金のやり取りもアプリで簡単にできるので、若い世代に人気があります。「Kyash Card Virtual」「Kyash Card Lite」「Kyash Card」の3種類があり、用途に合わせて選べます。
発行手数料は900円かかりますが、ポイント還元を考えればすぐに元が取れるでしょう。スマホアプリから簡単にチャージできるのも便利ですね。
2. dカード プリペイド
dカード プリペイドは12歳以上から作れて、ドコモユーザー以外でも利用できます。
ローソンやマクドナルドなど、dポイント加盟店で使うとポイントが貯まりやすくなります。セキュリティ対策もしっかりしているので、初めてプリペイドカードを使う人にも安心です。
発行手数料は無料で、dアカウントがあればすぐに申し込めます。貯まったdポイントは他のサービスでも使えるので、汎用性が高いですよ。
3. au PAY プリペイドカード
au PAY プリペイドカードは15歳以上から作れて、ポイント還元率が魅力です。
auユーザーなら特典が多く、Pontaポイントが貯まりやすい仕組みになっています。ローソンやauショップでの利用がお得です。
アプリから簡単にチャージでき、利用履歴もすぐに確認できます。プッシュ通知で使用状況がわかるので、管理もしやすいですね。
4. バンドルカード
バンドルカードは年齢制限がなく、誰でも作れるプリペイドカードです。
アプリをダウンロードするだけで、すぐにバーチャルカードが発行されます。ネットショッピングならこれだけで使えます。リアルカードが欲しい場合は、発行手数料300円で申し込めます。
「ポチっとチャージ」という後払い機能もあり、手元にお金がないときでもチャージできます。ただし、手数料がかかるので計画的に使いましょう。
家族カードを作る際のポイント
家族カードは便利ですが、いくつか知っておくべきポイントがあります。
1. 本会員の審査状況が重要
家族カードを発行できるかどうかは、本会員の信用状況に左右されます。
本会員が支払いを滞納していたり、利用限度額いっぱいまで使っていたりすると、家族カードが発行できない場合があります。家族カードの審査は家族会員ではなく、本会員に対して行われるからです。
逆に言えば、本会員の信用情報に問題がなければ、家族会員は収入がなくても発行できます。専業主婦や学生、無職の人でも持てるのはこのためです。
2. 発行できる枚数に制限がある
家族カードは何枚でも発行できるわけではありません。カード会社によって発行枚数の上限が決まっています。
多くの場合、1つの本会員カードに対して2~4枚程度の家族カードが発行できます。大家族の場合は、全員分の発行ができない可能性もあります。
また、家族カードにも年会費がかかる場合があります。1枚目は無料でも、2枚目以降は有料というカードもあるので、申し込み前に確認しておきましょう。
3. 利用限度額は本会員と共有
家族カードには独自の利用限度額がなく、本会員と共有になります。
例えば本会員の限度額が50万円なら、本会員と家族会員の利用額を合計して50万円までしか使えません。家族カードで30万円使えば、本会員は残り20万円しか使えなくなります。
使いすぎには注意が必要ですね。家族間でよく話し合って、計画的に使うことが大切です。
クレジットカードの申し込みで注意すべきこと
クレジットカードを申し込む際には、いくつか気をつけたいポイントがあります。
1. 嘘の情報を書かない
申込書に嘘の情報を書くと、審査に落ちるだけでなく、今後その会社のカードが作れなくなる可能性があります。
収入や勤務先を偽って申告しても、カード会社は信用情報機関を通じて事実を確認します。虚偽申告が発覚すれば、信用を失ってしまいます。
正直に情報を書いた方が、長い目で見れば得策です。審査に落ちたとしても、また別のカードに挑戦できます。
2. 信用情報を整えておく
過去にクレジットカードやローンの支払いを滞納したことがあると、審査に通りにくくなります。
信用情報機関には5年間記録が残るため、その間は新しいカードを作るのが難しくなります。携帯電話の分割払いや、奨学金の返済なども信用情報に影響します。
今後カードを作る予定があるなら、普段から支払いを遅れないように気をつけましょう。一度傷ついた信用情報を回復させるには、時間がかかります。
3. 短期間に何度も申し込まない
半年以内に複数のクレジットカードに申し込むと、審査に悪影響が出ます。
申込履歴も信用情報機関に記録されるため、「この人は何社も断られている」と判断される可能性があります。1社に申し込んだら、最低でも6カ月は空けてから次の申し込みをしましょう。
どうしても複数枚欲しい場合は、まず1枚を確実に作ってから、数カ月後に2枚目を検討する方が賢明です。
まとめ
クレジットカードは審査なしで作ることはできませんが、デビットカードやプリペイドカードなら審査をほとんど気にせず作れます。無職でも、専業主婦や年金受給者、預貯金がある人ならクレジットカードを作れる可能性があります。
この記事で紹介したカードを参考に、自分に合った一枚を見つけてみてください。申し込む際は、キャッシング枠をゼロにしたり、複数同時申し込みを避けたりすることで、審査通過の可能性を高められます。焦らず、自分の状況に合ったカードを選ぶことが大切です。

