ANAカードを解約したいと考えているけれど、手続きの方法がよくわからない。そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
解約すること自体は難しくありません。ただし、マイルの取り扱いや年会費のタイミング、付帯サービスの整理など、事前に知っておくべきポイントがいくつかあります。何も考えずに解約してしまうと、せっかく貯めたマイルが消えてしまったり、思わぬ損をしてしまうかもしれません。ここでは、ANAカードの解約方法から注意点まで、わかりやすく紹介していきます。
ANAカードの解約方法とは?
ANAカードを解約するには、カード裏面に記載されている提携先のカード会社に直接連絡する必要があります。オンラインでの解約には対応していないため、電話での手続きが基本です。提携先によって窓口が異なるので、まずは自分のカードがどの会社と提携しているのか確認しておきましょう。
1. 電話での解約が基本
ANAカードの解約は、電話で提携先のカード会社に連絡して行います。オンラインで完結できないのは少し不便に感じるかもしれません。
電話をすると、本人確認のためにカード番号や氏名、生年月日などを聞かれます。手元にカードを用意してから電話するとスムーズです。解約理由を聞かれることもありますが、正直に答えて問題ありません。
受付時間は平日の9時から17時頃までが一般的です。仕事をしている方にとっては、お昼休みや休憩時間を使って連絡することになるかもしれません。混雑する時間帯だと待たされることもあるので、時間に余裕を持って電話するのがおすすめです。
2. 提携先により連絡先が異なる理由
ANAカードは複数のカード会社と提携して発行されています。そのため、解約の連絡先もカードの種類によって変わってくるのです。
たとえば三井住友カードと提携しているANA VISAカードなら三井住友カードへ、JCBと提携しているANA JCBカードならJCBへ連絡します。カード裏面に記載されている電話番号を確認すれば、どこに連絡すればいいのかすぐにわかります。
間違った窓口に電話してしまうと、改めてかけ直すことになってしまいます。二度手間を避けるためにも、事前に確認しておくと安心です。
3. 解約にかかる時間の目安
電話での解約手続きは、スムーズに進めば10分から15分程度で完了します。本人確認と簡単な質問に答えるだけなので、思ったよりも早く終わるでしょう。
ただし、混雑している時間帯だと電話がつながるまでに時間がかかることがあります。月末や給与日直後、年度末などは問い合わせが集中しやすいタイミングです。
解約手続きが完了すると、その場でカードは利用停止になります。手元のカードは自分でハサミを入れて処分することになるので、電話を切った後に忘れずに行いましょう。
【提携先別】ANAカードの解約窓口一覧
自分が持っているANAカードの提携先を確認して、正しい窓口に連絡することが大切です。ここでは主な提携先ごとの連絡先をまとめています。カード裏面の情報と照らし合わせながら確認してみてください。
1. 三井住友カード提携のANAカード
ANA VISA カードやANA Mastercardは、三井住友カードが発行しています。解約の連絡先は三井住友カードの会員サービスデスクです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連絡先 | 0570-004-980(ナビダイヤル) |
| 受付時間 | 9:00~17:00(年末年始除く) |
| 対象カード | ANA VISA カード、ANA Mastercard各種 |
電話がつながったら音声ガイダンスに従って、退会の番号を選択します。オペレーターにつながるまで少し待つこともあるので、焦らずに待ちましょう。
カード番号や暗証番号を聞かれることがあります。特に暗証番号は忘れている方も多いかもしれません。その場合は生年月日などで本人確認を行うこともできるので、正直に伝えて大丈夫です。
2. JCB提携のANAカード
ANA JCBカードを持っている方は、JCBカード会員専用デスクに連絡します。JCBは24時間自動音声サービスもありますが、解約手続きはオペレーター対応が必要です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連絡先 | 0120-800-962(フリーダイヤル) |
| 受付時間 | 9:00~17:00(日祝・年末年始除く) |
| 対象カード | ANA JCBカード各種 |
JCBの窓口は比較的つながりやすいという声もあります。ただし、月初や月末は混雑しやすいので注意が必要です。
解約後もJCBのマイページにしばらくログインできることがあります。これは完全にシステムから削除されるまでの期間なので、心配する必要はありません。
3. ダイナースクラブ提携のANAカード
ANAダイナースカードを持っている方は、ダイナースクラブのカスタマーサービスセンターに連絡します。ダイナースは年会費が高額なカードなので、解約のタイミングには特に注意したいところです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連絡先 | 0120-074-024(フリーダイヤル) |
| 受付時間 | 9:00~17:00(土日祝・年末年始除く) |
| 対象カード | ANAダイナースカード |
ダイナースクラブの窓口は平日のみの対応です。土日に解約したいと思っても連絡できないので、平日に時間を作る必要があります。
年会費の請求タイミングを確認したうえで解約するのがおすすめです。せっかく高い年会費を払ったのに、すぐに解約してしまうのはもったいないですからね。
4. アメックス・その他の提携カード
ANAアメリカン・エキスプレス・カードを持っている方は、アメックスのメンバーシップ・サービス・センターに連絡します。アメックスは24時間365日対応しているのが特徴です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連絡先 | 0120-020-120(フリーダイヤル) |
| 受付時間 | 24時間365日 |
| 対象カード | ANAアメリカン・エキスプレス・カード |
夜間や休日でも解約手続きができるのは便利です。仕事が忙しくて平日の日中に電話できない方でも安心して連絡できます。
アメックスはサービスが丁寧なことで知られています。解約の電話でも親切に対応してもらえるので、わからないことがあれば遠慮なく質問してみましょう。
年会費がかからない解約のタイミングとは?
ANAカードの年会費は、カードの有効期限月に請求されます。できれば年会費を払った直後の解約は避けたいですよね。損をしないためには、年会費の請求タイミングをしっかり把握しておくことが大切です。
1. JCB・ダイナースの場合の有効期限月
JCBやダイナースクラブと提携しているANAカードは、カード表面に記載されている有効期限月の前月に年会費が請求されます。つまり、有効期限が「07/25」と書かれていれば、6月に年会費が引き落とされるということです。
年会費を払ってすぐに解約するのはもったいないです。1年間の利用を終えてから解約するのが賢い選択でしょう。
ただし、有効期限月のギリギリに解約しようとすると、うっかり新しい年会費が引き落とされてしまう可能性があります。請求のタイミングは金融機関の処理状況によって前後することもあるので注意が必要です。
2. VISA・Mastercardの場合の有効期限月
三井住友カード発行のANA VISAカードやANA Mastercardは、入会月の翌月に年会費が請求されます。有効期限月とは関係ないので、少しわかりにくいかもしれません。
たとえば4月に入会した場合、毎年5月に年会費が引き落とされます。カード表面の有効期限を見ても年会費の請求月はわからないので、入会時期を覚えておく必要があります。
過去の利用明細を確認すれば、いつ年会費が引き落とされているか確認できます。三井住友カードの会員サイトVpassにログインして、年会費の引き落とし履歴をチェックしてみましょう。
3. 解約は余裕を持って行う理由
年会費の請求タイミングギリギリに解約しようとすると、思わぬトラブルが起こることがあります。たとえば電話がつながらなかったり、本人確認に時間がかかったりすることもあるでしょう。
年会費請求の1か月から2か月前には解約手続きを済ませておくのが安心です。余裕を持って動けば、焦ることもありません。
それに、解約を急ぐあまり、マイルや付帯サービスの処理を忘れてしまっては本末転倒です。慌てずにしっかり準備してから解約するのが賢いやり方だと思います。
ANAカード解約時のマイルはどうなる?
ANAカードを解約すると、マイルがどうなるのか気になりますよね。結論から言うと、ANAカードを解約してもANAマイレージクラブの会員資格は継続できます。ただし、正しい手順を踏まないとマイルが消えてしまう可能性もあるので注意が必要です。
1. 解約するとマイルも失効する理由
ANAカードを解約すると、そのカードに紐づいたマイル口座も閉鎖されます。新しいマイル口座を作らずに解約してしまうと、貯めていたマイルは全て失効してしまうのです。
これは本当にもったいないです。何年もかけてコツコツ貯めたマイルが一瞬で消えてしまうのですから。
特に注意したいのは、クレジットカードのポイントとマイルを混同してしまうケースです。クレジット利用で貯まるポイントは解約と同時に失効しますが、ANAマイルは別の口座に引き継ぐことができます。この違いをしっかり理解しておくことが大切です。
2. マイルを引き継ぐための条件
マイルを引き継ぐには、ANAマイレージクラブの会員資格を維持する必要があります。方法は2つあります。
- 別のANAカードに切り替える
- ANAマイレージクラブに無料会員として再登録する
どちらの方法を選んでも、マイル口座番号が同じであればマイルは引き継がれます。同じお客様番号を使い続けることがポイントです。
別のANAカードを持っている場合は、そちらにマイルを統合できます。ANAカードを全て解約する場合でも、ANAマイレージクラブの無料会員になれば大丈夫です。
3. ANAマイレージクラブへの再登録が必要
ANAカードを解約してANAマイレージクラブからも退会してしまった場合、マイルは全て失効します。でも安心してください。解約前にANAマイレージクラブの無料会員として再登録すれば、マイルは守れます。
ANAの公式サイトから簡単に登録できます。氏名や生年月日、連絡先などの基本情報を入力するだけです。
無料会員になっておけば、将来また別のANAカードを作るときも同じお客様番号が使えます。マイルの履歴も残るので、途切れることなく貯め続けられるでしょう。
解約前に確認すべき7つの注意点
ANAカードを解約する前に、必ずチェックしておきたいポイントがあります。うっかり見落としてしまうと、後で困ることになるかもしれません。ここでは特に重要な7つの注意点を紹介します。
1. クレジットカードのポイントが失効する
ANAカードで貯めたクレジットカードのポイントは、解約と同時に全て失効します。これはマイルとは別のポイントなので注意が必要です。
たとえば三井住友カードのVポイントや、JCBのOki Dokiポイントなどがこれに当たります。せっかく貯めたポイントが無駄になってしまうのはもったいないです。
解約前に必ずポイントをマイルに交換しておきましょう。各カード会社の会員サイトから手続きできます。ポイント交換には数日から数週間かかることもあるので、余裕を持って手続きするのがおすすめです。
2. Edy残高を使い切る必要性
楽天Edy機能が付いているANAカードを解約する場合、Edyの残高も確認しておく必要があります。解約後はEdy機能も使えなくなるため、残高があれば使い切っておきましょう。
コンビニやスーパーなど、Edyが使えるお店で買い物をして残高をゼロにしておくのが簡単です。数百円程度の残高であれば、ちょっとした買い物で使い切れるはずです。
もし残高が多い場合は、他のEdy付きカードに移行する方法もあります。ただし、手続きが少し面倒なので、基本的には使い切ってしまうのがおすすめです。
3. 分割払い・リボ払いの残高を確認
ANAカードで分割払いやリボ払いを利用している場合、解約後も支払いは続きます。解約したからといって残高がなくなるわけではありません。
解約前に現在の残高を確認しておきましょう。カード会社の会員サイトや利用明細で確認できます。
できれば解約前に残高を一括返済してしまうのがスッキリします。ただし、無理に返済する必要はありません。解約後も毎月の引き落としは継続されるので、計画通りに返済していけば大丈夫です。
4. ETCカードと家族カードも解約される
ANAカードを解約すると、付帯しているETCカードや家族カードも自動的に解約されます。これは意外と見落としがちなポイントです。
高速道路をよく利用する方は、ETCカードが使えなくなると困りますよね。別のクレジットカードでETCカードを発行しておくなど、事前に準備しておく必要があります。
家族カードを使っている家族がいる場合も、事前に伝えておきましょう。突然カードが使えなくなってトラブルになることもあります。家族にも別のカードを用意してもらうなど、対策を考えておくと安心です。
5. 自動引き落としの登録を変更する
ANAカードで公共料金や携帯電話料金などを支払っている場合、解約前に必ず支払い方法を変更しておきましょう。変更を忘れると、支払いが滞ってしまう可能性があります。
主な自動引き落としには以下のようなものがあります。
- 電気・ガス・水道などの公共料金
- 携帯電話・インターネット料金
- 各種サブスクリプションサービス
- 保険料
- 家賃
全ての登録先を洗い出すのは大変かもしれません。過去数か月分の利用明細をチェックして、定期的に引き落とされているものをリストアップしておくのがおすすめです。
変更手続きには時間がかかることもあります。特に公共料金は書類の郵送が必要な場合もあるので、早めに動き始めましょう。
6. 未払い金がある場合の対応
ANAカードに未払い金が残っている場合でも、解約手続きは可能です。解約後も引き落としは続くので、支払いが完了するまでは登録している銀行口座を維持しておく必要があります。
解約したからといって支払い義務がなくなるわけではありません。これは当然のことですが、念のため確認しておきましょう。
もし銀行口座を変更したい場合は、カード会社に連絡して支払い口座の変更手続きが必要です。解約の電話をするときに一緒に相談してみるとスムーズです。
7. カードの適切な処分方法
解約手続きが完了したら、手元のカードは自分で処分する必要があります。カード会社に返送する必要はありません。
処分するときは、必ずハサミでカードを細かく切り刻みましょう。特にICチップや磁気ストライプの部分は念入りに切断します。
切断したカードは、複数回に分けてゴミに出すのが安全です。一度に全部捨てると、万が一拾われたときに悪用されるリスクがあります。少し面倒ですが、安全のためには必要な手間だと思います。
解約後にマイルを引き継ぐ具体的な手順
ANAカードを解約してもマイルを失わない方法について、もう少し詳しく見ていきましょう。状況によって手順が変わってくるので、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
1. 別のANAカードを持っている場合
すでに別のANAカードを持っている方は、特に手続きをしなくてもマイルは自動的に引き継がれます。同じANAマイレージクラブのお客様番号で管理されているためです。
たとえば個人用と法人用で2枚のANAカードを持っている場合、どちらか1枚を解約してももう1枚のカードでマイルは保持されます。安心して解約できますね。
ただし、念のため解約前にマイル残高を確認しておくことをおすすめします。ANAのマイページにログインすれば、現在のマイル数をいつでもチェックできます。解約後も同じようにログインして確認できるので、問題がないか確かめておくと安心です。
2. ANAカードを持っていない場合の手続き
ANAカードを全て解約してしまう場合は、ANAマイレージクラブの無料会員として登録する必要があります。これをしないと、マイルは全て失効してしまいます。
ANAの公式サイトから「ANAマイレージクラブ」のページにアクセスして、新規登録の手続きを進めます。すでに持っているお客様番号を入力すれば、マイルはそのまま引き継がれます。
登録は無料で、維持費もかかりません。マイルの有効期限は通常通り3年間なので、その間に特典航空券に交換したり、次のANAカードを作ったりすることもできます。
3. マイル口座統合の申請方法
もし複数のANAマイレージクラブのお客様番号を持っている場合、マイルを1つの口座にまとめることができます。これをマイル口座統合といいます。
ANAのお客様センターに電話して、マイル口座統合を申し込みます。本人確認のため、両方のお客様番号と個人情報が必要です。
統合には数日から1週間程度かかることがあります。急いでいる場合は、早めに手続きを始めましょう。統合が完了すれば、1つのお客様番号でまとめてマイル管理ができるようになります。
解約に関するよくある疑問
ANAカードの解約について、多くの方が気になる疑問をまとめました。解約を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. 解約後の再入会はできる?
ANAカードを解約した後、再び入会することは可能です。特にペナルティなどもありません。
ただし、一度解約してすぐに再入会しても、新規入会キャンペーンの対象にはならないことが多いです。カード会社によって規定は異なりますが、一定期間は再入会特典を受けられないケースがあります。
もし入会特典が目当てで再入会を考えているなら、事前にカード会社に確認しておくのがおすすめです。せっかく再入会するなら、お得なタイミングを選びたいですよね。
2. 年会費は返金される?
基本的に、一度支払った年会費は返金されません。これはANAカードに限らず、ほとんどのクレジットカードで共通のルールです。
年会費を払ったばかりで解約する場合、損をしたように感じるかもしれません。でも、それは仕方のないことです。できれば年会費の更新タイミングを見計らって解約するのが賢い選択でしょう。
一部のカード会社では、特別な事情がある場合に限り返金に応じてくれることもあります。ダメ元で相談してみる価値はあるかもしれません。
3. オンラインで解約できる?
残念ながら、ANAカードはオンラインでの解約には対応していません。必ず電話での手続きが必要です。
これは少し不便に感じるかもしれません。最近は多くのサービスがオンラインで完結できるようになっているのに、なぜ電話でしかできないのか疑問に思う方もいるでしょう。
カード会社としては、解約を防ぐために直接話す機会を作りたいという意図もあるのかもしれません。また、本人確認をしっかり行うという意味もあるでしょう。面倒ですが、仕方のないことですね。
4. 解約を引き止められることはある?
解約の電話をすると、オペレーターから理由を聞かれることがあります。場合によっては、別のカードへの切り替えやサービスの案内をされることもあるでしょう。
でも、無理に引き止められることはありません。解約したいという意思をはっきり伝えれば、スムーズに手続きを進めてもらえます。
もし年会費が負担だという理由なら、より年会費の安いカードへの切り替えを提案されることもあります。興味があれば話を聞いてみてもいいですが、不要なら丁寧に断れば問題ありません。
まとめ
ANAカードの解約は電話一本で完了しますが、マイルの取り扱いや年会費のタイミングなど、気をつけるべきポイントがいくつかあります。特にマイルの失効だけは避けたいところです。ANAマイレージクラブの無料会員として登録しておけば、いつでもマイルを保持できます。
解約後も別のANAカードに切り替えたり、将来的に再入会したりすることは十分に可能です。今は必要ないと感じても、また飛行機を使う機会が増えたときには再び活用できるかもしれません。自分のライフスタイルに合わせて、柔軟に選択していけばいいと思います。

